栄養価が意外と少ない冷凍赤虫、与え方にも工夫が必要

冷凍赤虫を与えて金魚を大きく、立派に育てたいと考えるところですが、金魚の最高の餌とされている冷凍赤虫ですが、意外と栄養価が少ないことに驚かされます
昨年は赤虫だけで青子を育ててみました
人工飼料に比べて完全に発育不全でした
完全食といわけではないようです
栄養価を調べてみると90%が水分で栄養価は残りの10%以下です
冷凍赤虫は栄養の宝庫というわけではないようですね
冷凍赤虫のメリット・デメリット
栄養価
冷凍赤虫は餌と水分が90%も入っているので、餌としての栄養価は望めません
価格的にも益々高価になり、冷凍庫などの保存施設も必要です
キョーリンから販売されているクリーン赤虫などはビタミンの複合体を赤虫に取り込ませて超急速冷凍されています
冷凍赤虫だけではなかなか栄養価は足りていないようです
中国産赤虫
日本の流通している冷凍赤虫は中国産のものが多いです
有害物質が含まれているかどうかはなかなかわからないのが現状のようです
開発で赤虫の生産量が毎年減っているようです
値上がり
赤虫の価格の値上がりも辛いところです
沢山与えやすい餌ではなくなりつつあります
赤虫の販売商品
冷凍赤虫
商品名 | クリーン赤虫 |
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タイプ | 冷凍赤虫 |
原材料 | 赤虫、水、ビタミンB12、ビタミンB6、安定型ビタミンC、ビタミンB2、ビタミンB1、ビオチン、塩化コリン、葉酸、パントテン酸、イノシトール、ナイアシン |
栄養価 | 蛋白質(6.3%)脂質(0.8%)粗繊維(0.3%)水分(89.7%) |
特徴 | 生餌のために食いつきはいい |
ほとんど水分です
よく、赤虫は万能の餌といわれていますが、青子を赤虫だけで飼育すると成長はかなり遅くなりました
赤虫を最高の金魚の餌ということではないようです
現在は人工配合餌の進化は凄く、バランスよく人工餌を与えると大きく立派な魚体になります
赤虫は主食というよりは、サプリのようなもののとして考えたほうがいいですね
フリーズドライの赤虫
商品名 | ひかりFDビタミン赤虫 |
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タイプ | フリーズドライ製法 |
原材料 | 赤虫、ビタミンE、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12 |
栄養価 | 蛋白質(65.3%)脂質(5.5%)粗繊維(3.3%)水分(6.1%)灰分(8.8%) |
特徴 | フリーズドライした赤虫は栄養価が損なわれずに凝縮されています 脂質も少なく高蛋白質で非常にいい餌です |
乾燥赤虫
商品名 | 教材乾燥赤虫 |
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タイプ | 乾燥 |
原材料 | 赤虫、ビタミンC |
栄養価 | 蛋白質(60%)脂質(8.0%)粗繊維(3.0%)灰分(10%) |
特徴 | 完全に水分を取り除いた乾燥タイプ。栄養価も濃縮されています |
半生タイプ
商品名 | パックで赤虫 |
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タイプ | 配合エサ |
原材料 | 小麦粉・オキアミミール・植物脂・グリセリン・Dソルトール・赤虫・大豆たんぱく・コーンスターチ・紅こうじ・アスタキサンチン・乳化剤・ビタミン |
栄養価 | 蛋白質(18%)脂質(19%)粗繊維(2.0%)灰分(6%)水分(20%) |
特徴 | ほとんど赤虫が入っていない配合餌、栄養価も少ない |
子供の時にお金がなくてよく使っていた餌です
当時は原材料をあまり見なくて、形も赤虫のようで太い赤虫のように思って与えていました
でも、ネーミングがいいですが、グリセリンなどの保湿効果を持たすためのアルコールをつかっているので赤虫ぽっくしていますが、赤虫の配合はグリセリンより少ないです
栄養価はフリーズドライ・乾燥が優位
冷凍赤虫に比べてフリーズドライ・乾燥は栄養価は非常に高い餌です
乾燥とフリーズドライにも違いがある
フリーズドライの方がよりいい理由は?
乾燥=熱風乾燥
フリーズドライ=凍結⇒真空乾燥
フリーズドライは凍結後に水分が固まり乾燥させることで赤虫に隙間が生まれて水に戻りやすくなります
結果的に金魚にとって消化にもよく、素材の良さがそのまま残る製法になります
パックで赤虫は赤虫ではない
なにも知らない時によく使っていました
原材料が小麦・オキアミール・植物油・グリセリン・Dソルトールがほとんどで赤虫は使用されていません
配合餌と考えて使った方がいいかもしれません
非常によく売れていますが残念なことですね
冷凍赤虫は効果がないの?
栄養価だけでは判断することができないようです
栄養価から見ると冷凍赤虫を効果がないようですが、キョーリンさんが餌の実験をされています
- ペレット3%区
- 赤虫飽和給餌区
- ペレット飽和給餌区
- 赤虫+ペレット飽和給餌区
- 水かけ流し飽和給餌区
餌の与え方や環境を変えてらんちゅうの成長を実験されています
赤虫とペレットを合わせた飼育がバランスのいい魚体を作り上げているようです
赤虫には栄養価だけでは判断できないプラスアルファーがあるようですね
まとめ
冷凍赤虫はよく完全栄養食と言われていますが、栄養価からみると80%以上が水分になるので赤虫だけで栄養を摂取するには相当の冷凍赤虫を摂取する必要があります
冷凍赤虫は水分が多いのに対してフリーズドライや乾燥赤虫は非常に栄養価が高い餌のようです。
20年以上売れ続けている『パックで赤虫』は人工飼料として考えたほうがいい成分になります。赤虫はほとんど使われていないようですね
赤虫・人工飼料を単独で与えるよりは合わせて与えることでバランスのいい金魚ができるという研究がキョーリンさんで行われています
冷凍赤虫は時々与えるほうがいいようです
https://osaka-ranchu.com/dried-red-worm/